ブラシノキの育て方

ブラシノキ

暖かい地方で個性的な庭木を植えたいなら、ブラシノキがおすすめです。瓶を洗うブラシのような個性的な花が咲きます。花芽は今年伸びた枝先に付くので、花を咲かせるために剪定方法をチェックしておきましょう。ブラシノキの特徴と育て方を紹介します。

ブラシノキの特徴

【別名】カリステモン
【科/属】フトモモ科ブラシノキ属
【樹高】2~5m
【種類】常緑低木
【花期】5月中旬~6月下旬
【花色】白、赤
【葉形】舟形
【使い方】庭木、生花材料
【耐陰性】なし
【耐寒性】なし
【名前の由来】花房がブラシに似ていることから、英名もボトムブラシ(びん洗いブラシ)です。

ブラシノキは、オーストラリア原産の常緑高木~低木です。日本へは明治くらいにわたってきました。海外原産の樹木は日本で育たないものも多いのですが、ブラシノキは東京以南の暖かい地域なら庭木として栽培ができます。

周りの家に植えられていない変わった庭木を選びたい方は、見た目もインパクトがあるブラシノキを選びましょう。ブラシの木は別名「金宝樹(きんぽうじゅ)ともいいます。

ブラシノキ
ブラシノキは、色鮮やかなブラシのような花が特徴です。開花時期は5月中旬~6月下旬までとなっています。花色は鮮紅色または白です。小さな花が外側に向かって数多く咲き直立し、ブラシに似た形になります。花が白いものは花つきがまばらです。

ブラシノキ
ブラシノキの葉は、舟形です。長さ7~10cm、幅約5mmで、長細い形をしています。

ブラシの木の実は、細長い形をしています。山火事に合うまで果実が木に付いたままで、種子を出さない性質があります。

樹高

ブラシノキの樹高は、2~5mです。品種によっては5mの高木になるものもあります。

種類

ブラシノキ
花房が大きくなるのが「マキハブラシノキ」です。雄しべが濃赤になり、開花時期は6月です。葉がマキの葉に似ていることからこの名前が付けられました。

背丈が低く切り花にもよく利用されるのが「ハナマキ」です。別名「金宝樹(キンポウジュ」」と呼ばれています。若葉に綿状の毛が生えて、花房は濃赤で長さが10cmになります。開花時期は5月で、種子がよくでるので実生により日本で多くの品種が誕生しました。

ほかにも赤色多花性の「エンデヴァー」、桃赤色の花が咲く「ピンククラスター」、枝垂れる「スプレンデンス」、白花で1~2m程度の「シロバナブラシノキ」などの品種もあります。

成長速度

ブラシノキの成長速度はやや遅いです。原産国のオーストラリアでは、10mにも育っているものもあります。背丈が低い品種もあるので、狭い場所で植える場合は品種に注意してください。

ブラシノキの基礎知識

ブラシノキ

ブラシノキの花言葉は?

ブラシノキの花言葉は、「はかない恋」「恋の火」「恋の炎」などです。

ブラシノキに似た花は?

オヒアレフア
写真はオヒアレフア
ブラシノキの花は、ハワイで見かけることができるオヒアレフアと花が似ています。別名ハワイフトモモモとも呼ばれる植物です。オヒアレフアはフトモモ科オガサワラフトモモ属の植物で、ブラシノキと似たような鮮やかな赤い花を付けます。花は似ていますがブラシ状にはなりません。

ブラシノキの花が咲かないのは?

ブラシノキは新しく伸びた枝に花芽が付いて花を咲かせます。剪定時期が遅くなると花芽を剪定で切ってしまうことがあるので注意しましょう。剪定時期は花が咲き終わった直後です。そうすることで新しい花芽を切ってしまうことを防げます。

枝が垂れた際に根元から切ると花は咲きません。垂れた枝は一度に切らずに、毎年少しずつ切るようにすると、全ての花芽を切ってしまう心配がないでしょう。

ブラシノキのドライフラワーの作り方

ブラシノキ
ブラシノキは鮮やかな色が魅力の花が咲くので、ドライフラワーにして楽しみましょう。枝ごと陰干しにすると、ドライフラワーになります。

ブラシノキが枯れる理由は?

ブラシノキは耐寒性がないので、東京より北の地域で育てることはできません。植え付けたばかりの苗木は、春から植え付けて冬までに根を張らせてください。根張りが悪く霜に当たると、株が弱ってしまうことがあります。

シンボルツリーにおすすめ

ブラシノキは常緑樹のため、冬になっても緑が楽しめるので、シンボルツリーにもおすすめです。冬になっても緑が残るため、玄関先の目隠しにも使えます。花が個性的なので、周りの家からも目を引く存在になるでしょう。

ブラシノキの育て方

ブラシノキ
ブラシノキは寒さに弱いので、東京より南の地域で育てます。植える場所は日当たりと水はけのよい場所です。土質は選ばないが、湿った場所は避けましょう。ブラシノキは乾燥には強くなっています。

剪定

ブラシノキは長い間剪定しないと枝が垂れてくるので、垂れている枝を根元から切るように少しずつ剪定します。剪定の際には一度に多くの枝を切り詰めないようにしましょう。毎年1枝ずつを6~7月に剪定するようにします。

剪定した花は切り花として楽しみましょう。花は枝先に咲き、その花穂から枝が伸びて花芽ができるのが特徴です。毎年枝が伸びていくので、花の下で切り詰めると側枝を出すことができます。

害虫や病気

ブラシノキは、カイガラムシやテッポウムシに注意します。見つけ次第早めに駆除しましょう。

肥料

ブラシノキ
ブラシノキは4~5月に与えます。油粕と化成肥料を与えましょう。3年おきに堆肥でマルチングするのもおすすめです。

増やし方

ブラシノキは長い間種子を付けたままになります。種を取ってまいて増やしましょう。前々年に咲いた花からできた種子を使って増やします。

移植や植え替え

ブラシノキは大きくなってからの植え替えはできないので、植え付ける場所をよく考えましょう。植え替えが必要なときは古い土を落とさず、広い穴を掘ってから根を崩さないように植え付けてください。移植に向いているのは温かい時期です。

ブラシノキの入手方法

ブラシノキ

値段

ブラシノキのポット苗は、1,000円くらいから販売しています。金宝樹と呼ばれる切り花にして楽しむ品種が多く出回っています。

販売先

ブラシノキは暖地でしか育たないので、植え付けが可能な地域なら近くのホームセンターや園芸店で入手できるでしょう。手に入りにくい場合はネットショップでも買うことができます。

苗木

ブラシノキの苗木を入手したら、4月が適期です。堆肥を混ぜて根鉢を崩さないようにして植え付けます。春に苗を植え付けると、寒くなるまでに根が張り、霜よけをしないでも越冬が可能です。

鉢植え

ブラシノキは大きく育つ木なので、大きめの植木鉢に植えましょう。根づまりしているようなら、一回り大きな鉢に植え替えてください。

ブラシノキのQ&A

花後の剪定について。カリステモン(ブラシノ・・・

花後の剪定について。カリステモン(ブラシノキ)ですが、春にしか咲かないと思っていたら春に続き、今頃再び満開です。花後の剪定をしてもまた来春に咲くでしょうか???剪定はやめておいたほうがよいでしょうか?
花後の剪定について。カリステモン(ブラシノ・・・の詳細

ブラシノキ(キンポウジュ)について。 ブラシノ・・・

ブラシノキを植えたいのですが、いつ頃が植えどき(買いどき)でしょうか?ネットでは通年売ってるみたいですが…。スペースの都合上、たぶん鉢植えになると思います。鉢植えだと、育つ大きさはある程度かぎられますよね?
ブラシノキ(キンポウジュ)について。 ブラシノ・・・の詳細

ブラシノキの剪定について教えて下さい!

今頃のタイミングで花のすぐ下から枝を切るとよく書かれていますが、切ったあとはどこから新芽が出てくるのでしょうか?切ったところから、また枝分かれをして何本か新しい枝ができるのでしょうか?
ブラシノキの剪定について教えて下さい!の詳細

ブラシノキを庭に植える事になりました。留意・・・

ブラシノキを庭に植える事になりました。留意点はありますか?これからの成長に伴って、これだけは注意しておいた方がいいよ!などといったアドバイスがありましたら、是非 教えて下さい。
ブラシノキを庭に植える事になりました。留意・・・の詳細

ブラシの木は、ブラシのようなところ(部分・・・

ブラシの木は、ブラシのようなところ(部分)が花なんですか?
ブラシの木は、ブラシのようなところ(部分・・・の詳細

まとめ

庭に個性的な樹木を植えたいと考えているなら、オーストラリア原産のブラシノキがおすすめです。金宝樹と呼ばれる品種なら樹高が2m以下に抑えられるので、日本の庭でも育てやすいでしょう。暖地で育つ植物なので、暖かい地域の庭におすすめです。