ジンチョウゲの育て方
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香りが強い庭木を選びたいなら、ジンチョウゲを選びましょう。春に強く香る庭木はジンチョウゲです。香水にも使われる三大香木にも数えられています。寿命が短いので、枯れないよう対処してみましょう。
ジンチョウゲの特徴
【科/属】ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
【樹高】1m以内
【種類】常緑低木
【花期】3月～4月中旬
【花色】白、ピンク
【葉形】卵形、舟形
【使い方】庭木、生垣、生花材料
【耐陰性】ややある
【耐寒性】やや弱い、東北地方以南まで
【名前の由来】香りを沈香と丁字にたとえて、ジンチョウとなった。
ジンチョウゲは、遠くまで香る庭木として知られています。春に花が咲く庭木の中でも、ジンチョウゲは最も香りが強い木です。もともとは中国が原産で、日本では東北地方以南で栽培されている常緑低木です。
ジンチョウゲのように香りが強い庭木は、ほかにもクチナシ、ライラック、キンモクセイもあります。シャリンバイも香りがあるので、庭木に植えるのもよいでしょう。
花
ジンチョウゲの花弁に見えるのは、ガクです。花色は白やピンク色などがあります。ほかにも外側が赤紫色で、内側が白いジンチョウゲもあります。開花時期は3月～4月にかけてで、4弁花が固まって咲くのが特徴です。
葉
ジンチョウゲの葉は、先がとがった卵形または舟形です。長さは4～9cmくらいあります。濃い緑色で、葉の表面には光沢があるのが特徴です。
実
ジンチョウゲの雌木では赤い実がなります。しかし、中国から伝わってきたジンチョウゲは雄木だったため、日本では雄木しか見かけません。そのため、日本で入手したジンチョウゲは実がならないでしょう。
樹高
ジンチョウゲの樹高は、1m以内で小さいです。狭い場所でも植えやすいので、限られたスペースに庭木を植えたい場合に向いています。
種類
ジンチョウゲは幾つかの種類があります。ごく普通に見られる「ジンチョウゲ」は花弁の外側が赤紫色で、内側が白です。花弁の外側が赤で、内側が白になる「ウスイロジンチョウゲ」もあります。
ほかにも白い花が咲く「シロバナジンチョウゲ」や、葉が斑入りになる「フクリンジンチョウゲ」も楽しめます。「ミナリジンチョウゲ」「斑入りヒメセイヨウジンチョウゲ」などを植えるのもいいでしょう。
成長速度
ジンチョウゲは成長が遅い木なので、放任しても樹形が崩れません。庭で自然樹形を活かして育てることができます。
ジンチョウゲの基礎知識
ジンチョウゲの花言葉は？
ジンチョウゲの花言葉は、「栄光」「不死」「不滅」「永遠」です。
ジンチョウゲの香水はあるの？
ジンチョウゲの香りを生かした香水は、武蔵野ワークスの香水が有名です。日本の香水メーカーの商品で、ライトな香りのため優しい香水を好む方におすすめします。
ジンチョウゲの寿命は？
ジンチョウゲの寿命は、20年～30年くらいです。大木になると、急に枯れることがあるので注意しましょう。
ジンチョウゲは北海道でも育てられる？
ジンチョウゲは寒さに弱い庭木のため、北海道で植えることはできません。北海道に住んでいる方がジンチョウゲを楽しむ場合は、鉢植えで楽しみましょう。
ジンチョウゲの冬の取扱いは？
外が氷点下になるような地域では、ジンチョウゲを冬越しさせることはできません。冬に鉢植えする場合は、土が乾いてから水を与えてください。
ジンチョウゲの花は猛毒があるの？
ジンチョウゲの実は毒があるので食べられません。雌木を入手した場合は、実を食べないでください。
花束にもおすすめのジンチョウゲ
ジンチョウゲは良い香りがする木のため、花束に用いることがあります。落ち着いた花で、香りを楽しみたいときに沿えましょう。
ジンチョウゲの葉が落ちるのはなぜ？
ジンチョウゲを庭木にして年数が経っている場合は、株が弱っているのかもしれません。極端な日が当たる場所や、日陰の場所にも植えないでください。水はけが悪く根腐れした可能性も考慮してみましょう。
ドライフラワーにもなるジンチョウゲ
ジンチョウゲは香りが強い花が咲くので、花をドライフラワーにして楽しむ方法もあります。花弁だけを乾燥すれば、ポプリとしても楽しめます。
ジンチョウゲが枯れる原因とは？
ジンチョウゲが枯れた原因は、根腐れをおこしたか、大木になって枯れたかのどちらかでしょう。
ジンチョウゲの育て方
ジンチョウゲはやや寒さに弱くなっているので、植えられるのは東北地方南部以南までです。土質は選ばないが、水はけが悪い場所は避けてください。水はけが悪いと、根腐れをおこしやすくなるので注意が必要です。
日当たりがよい場所でも、半日陰でもよく育ちます。花付きをよくしたい場合は、日当たりのよい場所に植えましょう。公害に比較的強く、植える場所を選びません。
剪定
ジンチョウゲは放任しても丸く育つので、剪定はほとんど必要ありません。樹形を乱す枝が出た場合のみ切り落としましょう。
株を切り詰めたいときは、花が咲き終わってから、前年伸びた枝を少し残して切り詰めます。すると新梢の先に花芽が付いて、翌年花を咲かすことができます。
害虫や病気
ジンチョウゲで発生しやすい病害虫は、シンクイムシ、アオクサカメムシです。それ以外は特にありません。
肥料
ジンチョウゲの肥料は、毎年冬と8月下旬に、油粕と化成肥料を混ぜて与えます。
増やし方
ジンチョウゲの枝は、普通は3つに分かれます。しかし、1本長く伸びる枝があったら、その枝を穂木として使い、挿し木で増やしましょう。
移植や植え替え
ジンチョウゲは根が荒いため、大木になってから移植は難しいです。移植すると枯れてしまうことが多いので、避けるようにしましょう。
ジンチョウゲの入手方法
値段
ジンチョウゲのポット苗は、1,000円以下でも手に入ります。
販売先
ジンチョウゲを庭木として栽培できる地域なら、近くのホームセンターや園芸店で入手できます。地植えできない地域は、鉢植えを入手してください。
苗木
苗のうちに植える場合は、3月下旬から5月下旬か、9月～10月上旬までに植え付けます。水はけが悪い場所を嫌うので、黒土や赤土を盛り上げて植え付けてください。
鉢植え
ジンチョウゲはコンパクトな庭木のため、鉢植えでも楽しみやすいでしょう。春か秋に苗木を入手したら、一回り大きな植木鉢に植え変えます。
盆栽
室内でジンチョウゲを楽しむなら、盆栽仕立てのものもいいでしょう。春になれば花が咲いて、香りを楽しむことができます。
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まとめ
ジンチョウゲは香りが強い庭木で、クチナシ、キンモクセイと3つ合わせて「三大香木」とも呼ばれています。春になると可憐な花を咲かせて、香りも一緒に楽しめるでしょう。1m以内の小さな庭木なので、狭い庭でも育てることができます。