モッコクの育て方

モッコク

モックといえば「庭木の御三家」として活躍していました。剪定が楽な木なので、初心者にもおすすめです。春の赤みかかった葉、夏の小花や、秋の実、紅葉など四季を通した楽しみ方があります。モックの特徴や育て方を紹介します。

モッコクの特徴

【別名】アカミノキ
【科/属】ツバキ科モッコク属
【樹高】10~15m
【種類】常緑小高木
【花期】7月上旬~7月中旬
【花色】白、黄色
【葉形】卵形
【使い方】庭木、材木
【耐陰性】ややある
【耐寒性】なし
【名前の由来】花が岩に密生して、淡い芳香のある花を持つ「石斛(せっこく)」に似ているため、「木斛(もっこく)」と付けられた。

モックは、関東地方南部に分布する常緑小高木です。樹高は7m以上まで高くなり、四季を通して春の赤い葉や夏の花、秋の実や紅葉を楽しませてくれます。古木になるほど見事です。

モッコクはその美しさから、単体で植えられることが多く、他の木と混植されることは少ないです。鑑賞価値のあるものは日本原産のモッコクです。

庭に植える樹木は、「庭木の御三家」と呼ばれるものがあります。モッコク、モチノキ、モクセイの3種類が庭木として一般的に使われてきました。

モッコクの花は、最初は白色をしていますが、次第に黄色を帯びていきます。花びらは5枚で、径1.5cmほどの小花が、葉の脇に下向きにつきます。開花時期は7月上旬~7月中旬までと短いです。

モッコク
モッコクの葉は、卵形です。長さ4~6cmで、幅1.5~2.5cmで細長くなっています。葉は枝先に集まって付くのが特徴です。厚い葉で表面には光沢があります。

モッコクの若葉は赤身を帯びています。春に芽が出る葉色から、次第に緑へと変化していきます。

モッコク
モッコクの実は、径1.1~1.5cm程度の丸形です。実は11月~12月初旬にかけてなります。熟すと実が赤くなり、次第に実が開いて橙赤色の種子を出します。

樹高

モッコクの樹高は、10~15m程度です。庭木として植えた場合は、3~7m程度で抑えられるでしょう。やや高木の樹木ではありますが、成長速度が遅いので狭い庭に植えても邪魔になりにくいです。

種類

モッコク
モッコクの仲間は45種類くらいあります。葉が斑入りになる「斑入りモッコク」は、葉に斑が入る変種で、艶やかな葉を楽しむことができるでしょう。

成長速度

モックの成長速度は遅いです。実生から育てると、庭木として扱えるまで10数年かかります。庭木として育てるなら、ある程度の大きさに育った苗を購入しましょう。

モッコクの基礎知識

モッコク

モッコクの花言葉は?

モッコクの花言葉は、「人情家」です。

モッコクの育て方

モッコク
モッコクは、寒さに弱いので、庭植えできるのは関東以南までです。植え付ける場所は、日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。土質は粘土質を好みます。しかし、火山灰土でもよく育ち、公害や潮風にも強い性質があります。

剪定

モッコクの剪定は、樹形を保つために、ふところの枝を透かす程度です。一本立ちになるモッコクは、幹の上部から枝わかれして、その部分から密に枝が出るので剪定してすかします。

剪定に向いているのは、6月~7月までです。若木のうちも年に1回の剪定でよいでしょう。そのほかは、大きく樹形を乱すものや、胴吹きの枝を切りとる程度です。

害虫や病気

モッコクは、ハマキムシが6月~7月に発生しやすいです。被害が大きくなりやすいので、見つけたら早めに対処しましょう。

肥料

モッコクの肥料は、2月に与えます。油粕と骨粉を混ぜ合わせたもので追肥しましょう。

増やし方

モッコクは種から増やすことができます。秋に実を付けるので、実が熟したら種を収穫しておきましょう。すぐにまいて増やすことができます。

すぐに種をまくことができない場合は、乾燥しないよう保管して、翌春に植えます。モッコクは種から育てても庭木になるまで時間がかかるので、じっくり成長を楽しみたい方向けです。

移植や植え替え

モッコクを移植しなければならない場合は、梅雨時期までに移植しましょう。大株になると移植が難しくなるので、小さい頃に移植をしてください。

モッコクの入手方法

モッコク

値段

モックのポット苗は、1,000円~2,000円くらいの価格から売られています。大きく育って庭木として植えられるものは、10,000円からの価格です。

販売先

モッコクは関東より南の地域で植えられる樹木なので、暖かい地方のホームセンターや園芸店で探してみましょう。手に入りにくい場合でも、ネットショップで容易に探すことができます。

苗木

モッコクの苗木を入手したら、5月または8月下旬~9月中旬までに植え付けましょう。土に堆肥を混ぜ合わせてから植え付けます。苗を植え付けたら、支柱を立てて苗が倒れないようにしてください。

1本立ちになっている苗木は、横枝が出ているところの上で、主幹を切りとってしまいます。すると左右に2本の枝が残るので、自然と樹形が整っていきます。

モッコクのQ&A

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まとめ

モッコクは庭木の御三家と呼ばれるほど、人気の樹木です。春の赤い葉の美しさや、小花の可愛らしさ、秋になれば実をつけ葉が紅葉するので、四季を通して楽しめる樹木でしょう。自然樹形を活かしながら育てることができるので、剪定もそれほど難しくありません。