タイサンボクの育て方

タイサンボク

タイサンボクはアメリカらしい、白い大きな花が咲く樹木です。実から育てることも可能で、苗から大きくすることもできます。大きくなる木なので剪定方法を確認しておいてください。

タイサンボクの特徴

【別名】ハクレンボク
【科/属】モクレン科モクレン属
【樹高】20~30m
【種類】常緑高木
【花期】5月中旬~7月中旬
【花色】白
【葉形】卵形
【使い方】庭木、生花材料
【耐陰性】なし
【耐寒性】なし
【名前の由来】大きい花や葉を称賛して付けられた。

タイサンボクは、北米中南部に分布する常緑高木です。日本へは明治初期に入ってきたといわれています。アメリカの南北戦争で活躍したグラント将軍夫妻により植えられた、上野公園のタイサンボクが有名です。上野公園のタイサンボクは、今では大木に育っています。

タイサンボク
タイサンボクの花は、径15~25cmの巨大な白い花が特徴です。大きくて白い花は美しく、芳香を楽しむことができます。

タイサンボク
タイサンボクの葉は、厚くて硬さがあります。葉の表面には光沢があり、裏側には褐色の毛が密生しています。大きさは長さ2~3cmです。

紅葉

日本で植えられているタイサンボクは、秋になると葉が黄色くなり紅葉します。タイサンボクは夏の艶やかな緑や、大きな白い花だけでなく、秋の様子も魅力です。

タイサンボク
タイサンボクの実は、果実が集まった袋果です。10月~11月ごろになると実が熟します。実は長さ8~12cmで、各袋には赤い種子が0~2個入っています。

樹高

タイサンボクの樹高は、20~30mで大木になります。いかにもアメリカらしい存在感のある庭木になるでしょう。一般的に剪定は弱いが、狭い庭で小さくしたい場合は、花を犠牲にしてコンパクトに仕上げることもできます。

種類

タイサンボク
タイサンボクより葉が細く裏に毛がなく、横に広がらない品種があります。「ホソバタイサンボク」は、寒さにも強い性質があります。別名、グランド将軍の名から「グランドギョクラン」とも呼ばれる品種です。

タイサンボクは実生によりいろいろな品種がありますが、日本ではあまり作られていません。

成長速度

タイサンボクの成長速度は速いです。年間50cmくらい成長します。タイサンボクは大木になる樹木のため、植え付ける場所に注意しましょう。ある程度の広さがある庭なら、存在感のある庭木になります。

タイサンボクの基礎知識

タイサンボク

タイサンボクの花言葉は?

タイサンボクの花言葉は、「前途洋々」「威厳」などです。

タイサンボクに似た花とは?

タイサンボクは大木になるので、狭い庭では植えにくいでしょう。その場合はタイサンボクと似た花を付ける庭木を選ぶのがおすすめです。

タイサンボクはモクレン科の植物なので、同じモクレン科の植物から選ぶこともできます。樹高4mくらいになる「カラタネオガタマ」または樹高2mからの「マグノリア」なら、狭い庭でも植えやすいでしょう。多少高木になっても問題ないなら、コブシ、モクレンが選択肢に入ります。

タイサンボクはどんな香り?

タイサンボクは芳香が強い樹木なので、香りを楽しみたい方におすすめです。香りはショウガのような爽やかな香りがします。少し離れていても芳香が楽しめます。

タイサンボクの育て方

タイサンボク
タイサンボクは寒さにやや弱くなっているので、東北南部より南の地方で地植えができます。土質は選ばないが、日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。やせ地や乾燥する場所に植えると、葉が黄色くなってしまいます。

剪定

タイサンボクは剪定に弱い木で、できれば自然樹形を活かして育てるのがよいです。スペースの都合上剪定が必要な場合は、花つきを犠牲にしなければなりません。自然樹形を活かして育てたほうが、花つきはよくなります。

狭い庭で剪定が必要な場合は、4月に剪定します。その際には、邪魔になる枝を切り取る程度にしましょう。

害虫や病気

タイサンボクは、病害虫がほとんど発生しません。まれにカイガラムシが発生することがあります。

肥料

タイサンボクの肥料は、毎年3月に与えます。緩効性化成肥料や油粕を与えるようにしましょう。

増やし方

タイサンボクは、コブシに接いで増やすことができます。または、種から増やすことも可能です。種から育ててもすぐに大きくなるので、庭木として楽しみやすいでしょう。

移植や植え替え

タイサンボクは、大木になってからの植え替えはできません。苗木の際に植える場所をよく考慮するようにしましょう。

タイサンボクの入手方法

タイサンボク

値段

タイサンボクのポット苗は、2,000~3,000円くらいの価格で売られています。庭木として植え付けやすい大きなものは、10,000円くらいからの価格帯です。

販売先

タイサンボクはやや暖かい地域で植え付けが可能なので、東北より南部の地域のホームセンターや園芸店で探してみましょう。手に入りにくい場合はネットショップでも売られています。

苗木

タイサンボクの苗木を植え付ける際に冬の風に当たる場合は、防寒対策をしましょう。植え付け時期は、冬の風の影響がない3月~4月までが適期です。腐植質の富んだ場所を好むので、用土に腐葉土や完熟堆肥を混ぜ合わせてから植え付けてください。

タイサンボクのQ&A

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まとめ

タイサンボクは大きな白い花が魅力の樹木です。多少大きくはなりますが、花を犠牲にして切り詰めることはできます。アメリカらしい迫力のある庭木を植えたい方にタイサンボクがおすすめです。