プロフィール

植物図鑑プラントブックに訪問いただきありがとうございます!編集部がある地域は北海道です。

編集者である私も、自身の庭に庭木、ハーブ、草花、野菜などを栽培しています。プラントブックを通していろいろな植物に触れていくうちにわかったことは、「北海道に住んでいると知らない樹木が多い!」ということ。逆に北海道に住んでいると「本州の人は見たことも聞いたこともない樹木がある」ことを知りました。

例えばキンモクセイは三大香木に数えられていて、香りがとても強く人気がある樹木だとは知りませんでした。キンモクセイは耐寒性がないので、北海道では見かけないのです。

同じく三大香木であるクチナシ、ジンチョウゲも暖かい地方の植物のため、北海道では見ることができません。キンモクセイの花が散り一面がオレンジ色の絨毯になる様子は、素晴らしいと思いました。ぜひ実物を見てみたいものです。

その一方で、北海道特有の植物も多いです。北海道はヨーロッパ地方とも気候が似ているので、ハーブ類やバラの栽培に適しています。あとベリー系の果樹の栽培にもいい地域です。

ラベンダーをはじめハーブ類は多湿を嫌うので、北海道での栽培は有名ですよね。病害虫が発生するイメージがあるバラも、涼しくカラっとした気候の北海道では、無農薬栽培でバラを育てることができるのです。

あと、本州の人はハスカップの果樹は知らない人が多いそうです。北海道の人なら多くの人が知っています。ハスカップの実が食べられるのは北海道の限られた地域だけのため、同じ北海道でもハスカップが食べられるわけではありません。

果樹として庭にハスカップの木を植えると、北海道でハスカップが食べられない人が実を味わうことができます。ハスカップといえば「ハスカップジュエリー」が有名で、私も大好きな銘菓です。

我が家で植えている植物


庭に樹木を植えたいと思っても、なかなか木の性質を知り尽くすことは難しいです。見た目が好きで植えてみたら「大きくなりすぎてしまった」「成長が速くて困った」という事態にもなりかねません。

そのため、庭木の選び方は情報収集が大切です。多くの方はそのときに発売されているガーデニングの本を参考に好みの樹木を選ぶと思います。しかし、本に載っているものは本州向けの樹木が多く、寒冷地の北海道では対応できないことも多いです。

そこで、庭木を選ぶ際に参考になるよう、プラントブックのサイトが生まれました。我が家はあまり広くない庭なので限られた樹木しか植えていませんが、今後庭に木を植えたい人の役に立ちたいと思いサイトを立ち上げています。

我が家で植えている樹木を紹介します。

コニファー類

エレガンテシマ、エメラルドグリーン。エレガンテシマは北海道で洋風住宅なら1区画に1本はあるくらいメジャーなコニファーです。しかし高木になりますし横幅も太りやすいので、植えるスペースに注意が必要です。

最初に目隠しのつもりで植えたコニファー類は、ぐんぐん大きくなっていきました。憧れのコニファー庭園を目指していたつもりが、逆に庭が狭く感じてしまうデメリットもあります。

ジューンベリー

春に白い小花が咲き、とても可愛らしい樹木です。ベリー系なので耐寒性があります。しかし、実には種が多いので、ブルーベリーのように食用に向いていませんでした。

その代わり、野鳥がよく庭に訪れています。我が家にあるジューンベリーは、小鳥の餌としてそのまま実を残しています。ジューンベリーは山にも自生する品種だからなのか、芽吹く力が非常に強いです。

こぼれ種で芽がすぐに出て抜かなければならない、ひこばえも出やすいです。小さな苗木で購入したはずなのに、かなりのスピードで高木になっていきました。かわいい樹木で気に入っていますが、高さを出せない庭では注意が必要です。

ブルーベリー

無料でもらった記念樹です。無料でもらったわりに大きく育ち、毎年美味しいブルーベリーの実がなっています。ブルーベリーは北海道のような気候が向いているので、本州では栽培が難しいのではないでしょうか。

実をならすためには違う品種を2本植える必要があるようですが、近くにジューンベリーを植えているからか、1本だけでも実がなっています。

ヤマボウシ

ヤマボウシは高木になる割には成長がゆっくりで、庭木としても育てやすいと思います。多少横に枝が張りやすいので、日陰をつくりたい場所に向いています。

ヤマボウシはひこばえが出やすく、株立ちに仕立てることもできます。我が家のヤマボウシも苗木から購入して庭植えして、10年でちょうどよい高さに成長しました。

ヤマボウシは白い花が可愛らしく清楚ですが、実がかなりグロテスクです。でも食べると甘くて美味しいです。実は種が多いので果実酒など種を取り出す必要がない加工方法に向いています。一度ジャムにしましたが、種を取るのが面倒で挫折しました。

ヤマボウシは毎年アブラムシの被害に合っているので、困っていますね。

ナツツバキ

ナツツバキも成長がゆっくりで、横幅が広がらないので庭木にしやすいです。繊細な白い花が魅力で、葉の色や形がとてもきれいです。茶庭にも使われる樹木ですが、洋風庭園にも合います。

ナツツバキは害虫がほとんどつかず病気にも強いです。剪定も要らない木で放任しても自然樹形が綺麗に育ちます。個人的に一番扱いやすく気に入っている木です。

ムクゲ

八重咲の白いムクゲをネットで購入し、庭植えしています。芽吹く力が非常に強く、抜き取った株元に根が残ると、そこから芽を出すくらい強い木です。

花はとてもきれいで好きですが、アブラムシの被害があって悩みの種です。ナツツバキ同様に1日花で、花はその日に落ちてしまいます。

ムクゲは花が少なくなる夏の終わりから秋まで花を咲かせてくれるので、庭木として植えると庭に華やかさが出ます。

レンギョウ

春一番に黄色い花が咲くレンギョウも庭植えしています。近所の方にいただいた苗が大きく育ちました。樹高が大きくならず強剪定も可能で、生垣にすると綺麗です。病害虫も発生せず非常に育てやすい木だと思います。

ハスカップ

苗木で購入してまだ2~3年程度のため、まだ一度も実がなったことがありません。北海道の限られた地域でしか生のハスカップは食べられないので、我が家でも実を収穫したいと思って植えてみました。

2本植えないと実がならないともいわれているので、1本だけなので実がならないのかもしれません。

ピエール ドゥ ロンサール


バラは淡いピンク色のピエール ドゥ ロンサールを植えています。蕾ができたときはバラらしい形で、花が開くと八重咲になり豪華です。蕾の時期に収穫しても可愛らしく、香りも強くなっています。

ピエール ドゥ ロンサールは病害虫が発生したことがなく、薬剤を散布せず無農薬で育てています。北海道地方では手間がかからず育てやすい品種だと思います。

ラベンダー

ラベンダーは本州では蒸れやすく育ちにくいようですが、北海道では放任しても育てられるので栽培が楽です。本来種から育てるのは難しい品種なのですが、毎年こぼれ種で増えていっています。

レモンバーム

ミント類は広がり過ぎて扱いに困るものが多いのですが、レモンバームは勝手に増えることがなく扱いやすいと思います。爽やかな香りがするミントで、ハーブティーとして楽しめる品種です。

ローマンカモマイル

カモミールは一年草ですが、ローマンカモマイルは多年草で毎年増えていきます。足で踏んだときに甘酸っぱい香りがします。

タイム

タイムは爽やかな香りがするハーブで、料理にも使うことができます。タイムは這うように広がっていき、足で踏んでも上部で人が通る道でも栽培が可能です。

庭作りの参考になれば幸いです


我が家で育てている植物を一覧にしてみると、北海道らしいものが多いように思いました。個人的に好きな庭木は、ハナミズキ、ライラック、ユキヤナギ、オリーブ、エゴノキなど、白い花が咲くものや、清楚な花が咲くものが好きです。

これからも庭木をはじめ、ハーブ類や花などの情報をお伝えしていきます。庭で栽培する植物選びに役立てていただければ幸いです。