カルミアの育て方
カルミアは常緑低木で、狭い庭にも向いています。栽培が可能なのは関東以南で、暖かい地方での庭植えにおすすめです。寒冷地でも鉢植えで管理することもできるので、幅広い地域で楽しむことができます。カルミアは神経質なところもあるため、育て方や性質をチェックしておきましょう。
カルミアの特徴
【科/属】ツツジ科カルミア属
【樹高】1~5m
【種類】常緑低木
【花期】5~6月
【花色】白、赤、ピンク
【葉形】卵形
【使い方】庭木
【耐陰性】なし
【耐寒性】なし
【名前の由来】スウェーデンの植物学者「カルム」の名にちなんで。
カルミアは、北米原産の落葉低木です。シャクナゲの仲間で、「カルミア」と呼ぶものは、「カルミア・ラティフォリア」という品種と、その園芸種のことです。
カルミアはカップ状の花が特徴的で、品種も多いので花色が選べます。光沢のある葉も美しく、四季を通して観葉として楽しむことができる品種です。
花
カルミアの花は、5月~6月に開花します。品種によって開花時期が遅れるものもあります。花の大きさは径1.5~2.5cmで、カップ状の花が20~30個まとまって咲くのが特徴です。
葉
カルミアの葉は、先がとがった卵形です。葉の長さは7~11cmで、硬く光沢があります。
樹高
カルミアの樹高は、1~5m程度です。カルミアは成長がゆっくりな樹木のため、狭い庭でも育てやすいでしょう。
種類
カルミアは多くの品種があります。花色が豊富なため、好みの品種を選ぶ楽しみがあるでしょう。
濃い紫色の花を咲かせるのが「オスボ・レッド」です。オスボ・レッドは蕾が赤く、開くとピンク色になる品種で、矮性で人気があります。赤褐色の花が特徴なのが「グッド・リッチ」で、白花を咲かせるのが「アルバ」、赤色の花が特徴なのが「クレメンタイン・チャーチル」です。
ほかにも2色混合になる「フスカタ・ガーネット・クラウン」「マホガニー」「ニップマップ」「レッド・クラウン」などもあります。「カルミア・アングスティフォリア」は近縁種です。
カルミアの基礎知識
カルミアの花言葉は?
カルミアの花言葉は、「大きな希望」「大志を抱く」「野心」などです。
カルミアに毒性はあるのか?
カルミアの花や葉には毒が含まれているため、食べないようにしましょう。直接花を食べなくても、蜂が蜜を採取することで取り込むリスクもあります。
カルミアが枯れたのはなぜ?
カルミアは扱いが難しく、管理を間違うと枯れてしまうことがあります。根が細く浅く張るので、土質に注意しましょう。水をあげ過ぎても根腐れしやすくなります。日当たりのよい場所を好みますが、西日が強い場所で長時間管理するのは避けてください。
カルミアの育て方
カルミアは、関東以南までが栽培できる地域です。栽培場所は、日当たりのよい場所を選びましょう。カルミアは根が細く浅く張るので、土質は火山灰質の軽いものを好みます。
剪定
カルミアは成長が穏やかなため、放任して育てても樹形が乱れません。そのため、特別な剪定は必要ないでしょう。剪定が必要な場合でも、強い剪定は避けてください。
剪定は要りませんが、毎年花を咲かせるための花がら摘みは必要です。開花してから花がらを摘み取ります。または、11月に花芽がついたら、1/3の花芽を摘み取りましょう。
今年咲いた枝には来年花を付けません。花芽を摘み取らないと翌年に花を咲かせず、隔年開花になります。
害虫や病気
カルミアは、褐斑病や黒斑病が発生することがあります。見つけ次第早めに対策しましょう。
肥料
カルミアの肥料は、2月と8月に与えます。肥料は油粕と化成肥料を同量混ぜ合わせましょう。4月~6月には、酸度調整をしていないピートモスを株元に与えます。
増やし方
カルミアは種まきか取り木で増やすことができます。カルミアから種を採取するには、秋に花がら摘みをしないで花を幾つか残し、種をつけさせましょう。取り木する場合は5月~6月ごろにおこないます。
移植や植え替え
カルミアを移植したい場合は、3月~5月までか、9月~10月ごろが適期です。地植えしているものは植え替えの必要はありませんが、鉢植えしているものは数年に一度植え替えしてください。
カルミアの入手方法
値段
カルミアのポット苗は、1,000円台から売られています。
販売先
カルミアが地植えできるのは関東以南のため、栽培に適した地域のホームセンターや園芸店で探しましょう。鉢植え用として売られているものなら、幅広い地域でも入手が可能です。
近くのお店で特定の品種が見つからないときは、ネットショップの活用がおすすめです。
苗木
カルミアの苗木を入手したら、3月~5月上旬または9月~10月に植え付けします。用土にピートモスや鹿沼土を混ぜてください。
鉢植え
カルミアは鉢植えでも栽培が可能です。地植えできない寒冷地や、庭がない家庭でも鉢植えで育ててみましょう。
カルミアの鉢は西日が当たるような場所の管理は避けてください。株元に腐葉土やピートモスを敷きましょう。カルミアは根が細く乾きやすいので、夏の暑い時期の水切れに注意が必要です。かといって水の与えすぎは根腐れの原因となるので注意しましょう。
カルミアのQ&A
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まとめ
カルミアは蕾の形が面白く、カップ状の花も素敵な庭木です。樹高が低いので狭い庭でも育てやすいでしょう。しかし、多少扱いが難しく、花がら摘みの作業も必要なため、育て方の詳細を詳しく調べてから栽培しましょう。