タケ(竹)、ササ(笹)の育て方
庭にタケが生えていたら風情があります。タケは日本人とも密接な関係性を持っているため、庭植えで楽しみたい方もいるでしょう。しかし、タケ類やササ類は地下茎で増えていくので、広い庭でないと管理が難しいです。タケ類とササ類の特徴と育て方をチェックしましょう。
タケの特徴
【科/属】イネ科タケ亜科
【樹高】0.3m~15m
【種類】常緑中高木
【花期】めったに咲かない
【花色】黄緑、茶色、紫
【葉形】舟形
【使い方】庭木、食用、建材
【耐陰性】ややある
【耐寒性】ササはある
【名前の由来】-
タケは筍がとれる樹木として知られています。常緑樹のため、一年中緑を楽しませてくれるでしょう。タケが成長するのは筍の30~45日間だけです。筍の太さにしかタケが太くなりません。
花
タケの花は、めったに咲くことはありません。花が咲くとタケが枯れるともいわれています。
葉
タケの葉は細長く、食べ物を包むために使われてきました。竹の葉は線維にもなるので、昔から布団の綿としても使われてきました。
実
タケの花は100年~120年に一度咲くともいわれているため、実がなることもめったにありません。実を付けた場合は、丸い実がなります。
樹高
タケはササも含まれるため、樹高は0.3m~15mと幅広くなっています。モウソウチクのように高木になるものは、一般の庭には向いていません。ササの一種や背丈の低いタケなら庭植えが可能です。
種類
タケ類は、3種類に分類できます。1つはタケ類、2つはササ類、3つはバンブー類です。
タケ類
タケ類は、地下茎が長く伸びています。筍の皮は成長するにつれて落ちるタイプです。原産地は温帯地方のものが多くなっています。モウソウチク、マダケ、ナリヒラダケなどです。
ササ類
タケ類と同じように、地中に地下茎が伸びています。しかし、筍の皮は腐るまで落ちることがありません。ササ類は葉が大きく、自生地は温帯から寒冷地で幅広いです。クマザサ、ヤダケ、チゴザサ、カムロザサなどがこれにあたります。
バンブー類
バンブー類は、地下茎がほとんどありません。寒さに強い品種で、株立ちになります。ホウライチク、シチクなどが含まれます。
タケの基礎知識
タケの花言葉は?
タケの花言葉は、「節度」「節操のある」などです。
タケが枯れる理由は?
タケの花が咲くと、タケは枯れてしまうといわれています。一帯にあるタケはつながっているので、花が咲くとタケが全滅してしまうこともあります。
花が咲くということは子孫を残そうとしている現状です。専門家の間でも、タケの花が開花するとあたりが一斉に枯れるとされています。
「大変まれなケース。開花後に種子が実り、竹全体は一斉に枯れると思う」
出典:https://www.kanaloco.jp/article/entry-161937.html
タケを使った生垣の作り方
背丈が大きくならないタケを列植すると、生垣になります。中型や小型の竹を複数並べて目隠しにしましょう。並べたタケは竹の支柱で支えてやると、倒れにくくなります。
タケと笹の違いは?
タケ類とササ類は、筍の皮が落ちるか、腐るまで落ちないかの違いです。
タケの育て方
タケは、日がほとんど当たらない日陰でも育ちます。公害にも強いので、都会の道路に面した場所でも栽培が可能です。
タケやササ類の特徴として、地下茎があります。地中1mくらいまでの深さまで延び、面積は100平方メートルあたり1,000m以上です。地下茎は筍の成長が終わっても晩秋まで延びます。
剪定
タケの剪定は、クロチクのような中型のタケは3月~4月に下枝を取り除きます。小型のササは3月か10月~11月に剪定しましょう。
多く場合は、隔年の2月~3月に、樹高を1/3になるよう切り詰めます。同時に横枝も短く剪定してバランスを取りましょう。大型のササ類は3年に1度の剪定が適切で、新しい芯が出たところで芯を抜き取り、高さを抑えます。
害虫や病気
タケは、カイガラムシが付くとスス病になります。タケノホソクロバの発生にも注意しましょう。早めの発見で駆除します。
肥料
タケの肥料は1月~2月に与えます。油粕と骨粉を混ぜ合わせた有機肥料を与えましょう。ササ類は大きくしたくないので、肥料を与える必要はありません。
増やし方
タケ類やササ類は、地下茎から増やすことができます。地下茎を切りとったら、丸めて植木鉢に植えましょう。用土を3cmくらいかけて根を出させます。一度植木鉢で育ててから、地植えが可能です。
移植や植え替え
タケ類やササ類は移植が可能です。筍が出る1か月前に植え替えできます。根を乾かさないようにしながら、植え替えましょう。
狭い庭に植える場合は、地下茎が隣の家まで広がるので、地表から1.2mの深さまで合成板を入れて、根が広がるのを防ぎます。
タケの入手方法
値段
タケのポット苗は、2,000円台~売られています。大きく育ったものでは、1万円前後です。
販売先
タケ類は暖地で栽培する必要があるため、暖かい地方のホームセンターや園芸店で探しましょう。ササ類は寒冷性のあるものなら、寒冷地でのホームセンターや園芸店で入手できる可能性があります。
タケ類やササ類は種類が多く、特定の品種が手に入りにくい場合は、ネットショップの活用がおすすめです。
苗木
タケの苗木を入手したら、筍が出る1か月前に植え付けしましょう。堆肥を土に混ぜ合わせて保水性を持たせておきます。
盆栽
姫タケのように小型のタケは、盆栽にも活用が可能です。盆栽にすると繊細な葉の様子が楽しめるでしょう。姫タケは寒くなると地上部が枯れますが、春になればまだ芽がでます。
鉢植え
タケは地下茎からどんどん増えていくので、狭い庭では管理が難しいです。狭い庭では鉢植えで育てれば、増えすぎる心配がありません。
タケの生育は旺盛なため、年に1回一回り大きな鉢に植え替えてください。管理する場所は日陰で、表面の土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
タケのQ&A
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まとめ
タケ類やササ類は、地下茎で繋がっていてどんどん広がっていきます。生育が旺盛なため、広い庭におすすめです。狭い庭で管理する場合は、鉢植えや盆栽で育てる方法もあります。タケ類やササ類の特徴を理解してから、庭植えするようにしましょう。