日陰に植えられる庭木14選

日陰の庭木

日陰は庭木が植えられないと諦めている方が多いようです。しかし、日陰で育つ庭木は、成長がゆっくりで葉や花が優しいものが多くなっています。

日陰は色が出しにくいのがデメリットですが、秋から翌春まで長く赤い実を楽しめる植物もあります。日陰で育つ樹木は、高さや横幅が少ないものも多いです。日陰だからと諦めずに、庭木を植えてみましょう。

日陰でも育ち目隠しになる常緑樹9選

日陰で目隠しの役割を持たせるなら、常緑樹がおすすめです。冬になっても緑の葉が残るので、秋から冬になっても緑が楽しめます。

1・ヒイラギナンテン

ヒイラギナンテン
ヒイラギナンテンは、樹高が1~3mの低木です。背丈が高くならないので、通路など狭い日陰の庭にも向いています。

ヒイラギナンテンは縁起の良い木としても扱われているので、日陰になる鬼門に植え付けるのがおすすめです。鬼門は東北で日がほとんど当たらず、ジメジメした場所でヒイラギナンテンのように湿り気のある土質を好む植物を育てやすくなっています。

3・イヌツゲ

イヌツゲ
イヌツゲは常緑低木で、生垣としても用いられています。北側に玄関がある家庭では、北側に庭木を植えられないと諦めている家庭もあるでしょう。イヌツゲなら大気汚染にも強く、強剪定で生垣に仕立てやすいです。

イヌツゲは芽が出る力が強いので、どんどん刈り込みたい家庭に向いています。多少失敗しても萌芽力の強さから作り直しが可能です。

4・クチナシ

クチナシ
日陰の庭で花を楽しみたいなら、クチナシを選ぶ方法もあります。クチナシは常緑低木で、樹高が2~3mで狭い庭でも育てやすいでしょう。三大香木のひとつで、芳香が楽しめるのが特徴です。

クチナシは耐寒性がないので、静岡県以西の地域で育ててください。大型の白い花が特徴で、クチナシの実は栗きんとんに色を付ける染料としてもお馴染みです。

5・ゲッケイジュ

ゲッケイジュ
日陰の庭でもある程度の高さに育っても大丈夫なら、ゲッケイジュを選んでみましょう。ゲッケイジュは10~20mになる常緑高木です。強い刈り込みにも耐えるので、コンパクトに仕立てることもできます。

ゲッケイジュは葉をローリエの香辛料として使えます。しかし、ゲッケイジュは暖かい地方の植物なので、関東地方以南で育ててください。寒冷地では栽培はできません。

6・ヒサカキ

ヒサカキ
肉厚な葉の様子が魅力的なのが、ヒサカキです。3~6mの常緑低木~小高木です。神事にも使われるため神聖な樹木だとされてきました。秋になると実をつけ野鳥も食べに来るので、庭で野鳥の観察もできます。

注意したいのがヒサカキの臭いです。人によっては猫の尿、公衆トイレのニオイと表現する人もいます。人が余り通らない日陰の庭なら、それほど問題にはならないでしょう。

7・マンリョウ

マンリョウ
マンリョウは1m以内の常緑低木で、本来は山地の日陰に自生しています。背丈が低いので、庭木の根元の彩としても使われています。

マンリョウは「万両」から縁起の良い木とされています。赤い実が垂れ下がるように複数付けるのが特徴で、翌6月まで長く楽しめるでしょう。冬に葉が枯れず、赤い実も長く楽しめる樹木です。

8・タケ、ササ

竹
タケやササは冬になっても葉が枯れず、日陰でも育ちます。ササはシェードガーデンでもよく用いられています。しかし、地下茎でどんどん増えていき生育が旺盛なため、狭い庭では広がらない管理が必要です。

日陰の広い庭に竹を植えれば、趣のある庭になるでしょう。背丈の低いタケは、列植して目隠しや生垣にもなります。タケやササは道路に面している場所や、裏山に面した場所など、隣家に広がる心配がない場所におすすめです。

9・ウメモドキ

ウメモドキ
ウメモドキは耐陰性がややある程度ですが、実つきが多少少なくてもよいなら、日陰に植えることができます。2~3mに育つ常緑低木で、もともとは山間の湿地に自生する植物です。そのため、日陰でジメジメした場所に向いています。

ウメモドキは赤い実を付けるのが特徴で、野鳥がよく食べにきます。実をドライフラワーにして楽しむなど、収穫して活用することができます。剪定があまり必要なく、手入れの簡単な樹木です。

日陰でも育ち冬は葉が落ちる落葉樹5選

日陰はもともと日の光がほとんど入りませんが、冬になっても葉があると暗くなる可能性があります。少しでも明るく保ちたい庭では、冬に葉が落ちる落葉樹を選びましょう。

1・サンショウ

サンショウ
サンショウは樹高が2~3m程度の低木のため、狭い庭にも向いています。隣家との境に設けた通路でも植えやすいでしょう。

サンショウはもともと山地にも自生する植物で、日陰に強くなっています。花や実、葉を収穫して食用にする楽しみもある庭木です。

2・アジサイ

アジサイ
日陰でも花を楽しみたいなら、アジサイがおすすめです。アジサイは落葉低木で、樹高が1~2m程度にしかならず、狭い日陰の庭にも植えることができます。

日陰にアジサイを植えるなら、半日陰から日陰の場所とやや湿り気のある場所を好む、日本在来のアジサイを選びましょう。アジサイは花色が豊富で、好みの花を選ぶ楽しみもあります。

3・ナツツバキ

ナツツバキ
日陰に植えられる落葉高木を選びたいなら、ナツツバキがおすすめです。白い花が清楚な印象です。樹高は10~15mの高木ですが、成長がゆっくりで狭い庭でも育てやすいでしょう。

ナツツバキは茶木にも向いています。花はツバキに似た白い花で、日陰で花木を楽しみたい方におすすめです。秋になると葉が真っ赤に紅葉し、紅葉の様子も見事です。紅葉を楽しむなら、寒暖差が激しい寒冷地で育てましょう。

4・カラタチ

カラタチ
カラタチはミカンの台木として知られている、落葉低木です。樹高は2~3mにしかならないので、日陰の狭い庭でも育てやすいでしょう。

カラタチはとげがあるのが特徴で、とげを活用した生垣にも使われています。ミカンに似た実は食用にもできますが、そのままだと美味しくありません。果実酒などに加工して食べましょう。実を付けるなら日陰ではなく日向に植える必要があります。

5・ヤマブキ

ヤマブキ
ヤマブキは、日本各地の山地に自生する落葉低木です。山にある樹木の下などに自生する樹木のため、日陰でもよく育ちます。直射日光や乾燥する場所を好まないので、北側で日の光が当たらず、ジメジメした場所でも栽培が可能です。

ヤマブキは、鮮やかな黄色の花が魅力です。日陰の庭に植えられる樹木は地味なものが多いのですが、ヤマブキは華やかさがあります。庭木の株元に植えて、木の根元の彩として使ってみましょう。

まとめ:日陰でも庭木は植えることができる

日本の庭の多くは、家の陰になる日陰があるはずです。日陰は日陰の良さがあるので、日陰でも植えられる庭木を栽培してみましょう。花や実が楽しめる樹木もあるので、くすんだ色になりやすい日陰の庭に彩を与えてみてください。