ハギの育て方

ハギ

ハギの花は小花が枝垂れる様子が魅力で、日本では1200年前から秋の代表的な花として親しまれてきました。庭で管理するなら強剪定がおすすめです。ハギの花の特徴や育て方を紹介します。

ハギの特徴

【別名】-
【科/属】マメ科ハギ属
【樹高】1~3m
【種類】落葉低木
【花期】7月下旬~10月中旬
【花色】白、赤、ピンク
【葉形】羽形
【使い方】庭木、土手の砂防用
【耐陰性】なし
耐寒性】強い
【名前の由来】秋の代表する花のひとつで、「萩」の字は日本でつくられた。

ハギは、日本全国の山野に分布する、多年草または落葉低木です。樹高は一般的に1~3mですが、種類によっては高さが異なります。

ハギは、1200年前から日本で育てられた木で、ハギを題材にした美術工芸品もあります。日常生活では、家畜の飼料、垣根や屋根のふきに、種子を粉にしたものを食用に、根を乾かしたものを薬用として使ってきました。ハギは秋の七草のひとつです。

ハギ
ハギの花は、7月下旬~10月の中旬まで咲きます。花の色は紫紅色で、小さな花が枝に多数咲くのが特徴です。色は白や赤、ピンクなどで、一面が花色で包まれます。

ハギ
ハギの葉は、羽形をしています。小さな葉が付くのが特徴です。葉の大きさは2~6cm、または2~4cmくらいです。卵形の葉がつき、枝が垂れ下がります。

ハギは一般的に冬になっても太い枝は枯れません。種類によっては硬く木質化して、枝が親指くらいの太さになるものもあります。

紅葉

ハギは、秋になると葉が黄色くなり紅葉します。

ハギ
ハギはマメ科の植物なので、小さな豆のような豆果がつきます。そのまま鞘を残したままにすると、種を収穫することができるでしょう。鞘ははじけずにそのまま下に落ちます。

樹高

ハギの樹高は、1~3mほどです。ちょうど人の目線に花が咲くので、観賞用としても向いているでしょう。土手にハギを植えている様子も見事です。

種類

ハギ
ハギは、日本に自生しているものは20種類くらいあります。庭木として使われているものは、樹高が2~3mです。

ヤマハギ

「ヤマハギ」は樹高1~3mで、株立ちになります。7月~9月に紅紫色の花が咲きます。ヤマハギは日本全国に分布する樹木で、葉は2~4cmで卵形です。

ミヤギノハギ

「ミヤギノハギ」は庭木として広く使われている品種です。ミヤギノハナは宮城県の県花となっています。樹高は2~3mで、株立ちになり枝や枝垂れます。花は7月~10月まで長く咲き続けます。ミヤギノハギは本州に分布する樹木で、葉は2~4cm、花は紫紅色です。

マルバハギ

「マルバハギ」は北海道を除く全国に分布する樹木です。樹高は1~2mで、花木は8月~10月までです。葉は2~4cmの卵形で、先が少しへこんでいます。

シロバナハギ

「シロバナハギ」は、樹高2mぐらいで、株立ちになり枝が枝垂れます。花は純白で、花木は7月~9月までです。花穂と葉の長さがほとんど同じになります。

ツクシハギ

「ツクシハギ」は、樹高2~3mです。花穂の長さが10cm前後あるのが特徴で、ひとつの花穂には20ぐらいの花が付きます。花色は紅紫色で、花木は8月~10月までです。

その他の品種

ハギにはほかにも、花期が遅い「オクシモハギ」や、紅紫色の「キハギ」などの種類があります。キハギは6月~8月までの開花で、大きな株になるのが特徴です。

ハギの基礎知識

ハギ

ハギの花言葉は?

ハギの花言葉は、「思案」「想い」「物思い」などです。

ハギの育て方

ハギ
ハギは、日当たりと水はけのよい場所を好みます。土質は選ばないが、できれば肥料分のあるところがいいです。しかし、乾燥したやせた土地でも育ちます。

半日陰でも育ちますが、日照時間が短いと花つきは悪いです。ハギは根が横に広がる特徴があるので、土手の土砂が流れないように使う用途もあります。傾斜地に植えて土止めにしてもいいでしょう。

広い場所に並べて植えると、花が集団で咲く様子が見事です。ハギは寒さに強いので北海道でも植えることができますが、ツクシハギは北海道南部までです。

剪定

ハギを庭植えにする場合は背丈を高くしないほうがいいので、毎年地面から10cm程度の枝を残して強剪定します。剪定時期は落葉直後に切り詰めましょう。

または春でも剪定が可能ですが、芽が動くのが早いので早めにおこないます。ハギの花芽は、その年に伸びた新梢に付くので、春以降に剪定をして花芽を切りとらないようにしましょう。

害虫や病気

ハギは、芽の柔らかいころにアブラムシが付きやすいです。梅雨から秋にかけては、うどんこ病に注意しましょう。

肥料

ハギ
ハギはマメ科の植物なので、窒素分は自分で作り出すことができます。しかし、花をよく咲かせたいときは、2月に有機配合飼料を与えてください。

増やし方

ハギは、株分けで増やすことができます。株分けは初心者でも増やしやすい方法です。

移植や植え替え

ハギは移植ができますが、寒冷期は避けましょう。植え替えは11月~3月までで、寒くなる時期を避けてください。

ハギの入手方法

ハギ

値段

ハギのポット苗は、500円くらいから入手が可能です。複数の株を並べて植え付けるのも見事なため、庭に広さがあるなら複数の苗を購入してみましょう。

販売先

ハギは幅広い地域で栽培が可能なので、全国のホームセンターや園芸店で入手できます。好みの品種が手に入りにくい場合は、ネットショップで探すのがおすすめです。

苗木

ハギの苗木を入手したら、2月ごろに植え付けます。暖地は早めに植え付けるのがよく、寒冷地では遅くでも大丈夫です。植え付けるのが遅くなると芽が傷むので注意しましょう。

土に堆肥を混ぜ合わせて、深めに植え付けて枝を出させます。落葉期に植え付ける場合は、枝を短く刈りとってから植え付けてください。

盆栽

ハギは小花が可愛らしく、盆栽にも向いています。日当たりのよい場所に鉢を置いて、水が切れたらたっぷりと与えましょう。

ハギのQ&A

ハギの剪定方法について。・・・

ハギの背丈がどんどん伸びてすでに1.7mを越え、これから先が思いやられます。上部には脇芽?枝?が出ていますが、下部には見られません。丈を抑える為切り詰めても大丈夫でしょうか。下部から新たに脇芽が出て、コンパクトに花が咲かないかなと。
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ハギの木が二本あります。 ヤマハギといって買・・・

ヤマハギといって買いましたが、7月には花が咲きました。10年前に買ったヤマハギが最近咲きましたが、この花と比べると花の色や形、葉っぱの形が違うようにみえますが、ヤマハギなのでしょうか?
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この花はヤマハギでしょうか?ツクシハギでし・・・

林のふちに今日咲いていたのですが、ヤマハギなのかツクシハギなのか違いがわかりません。場所は栃木県です。色味はヤマハギに近いような気はしますが。
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ハギと一緒に植えて楽しめる植物はありますか・・・

60×40×20cmほどのプランターに、市販されていたポットの小さいハギ(蒔絵萩)を6月頃植えました。よく育ち、枝も40~50cmほど伸びてたくさん花をつけてくれました。花の時期も終わり、葉も枯れてきたので剪定したのですが、プランターがさびしくなっています。
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シロバナハギはミヤギノハギの白花種ですか?・・・

シラハギやシロハギとは別の種類でしょうか?花壇にコマツナギと一緒に植栽を考えています。 主役の花は小輪~中輪の四季咲きのクレマチス(主にビチセラ系)と一重咲きのバラやキク科の宿根草です。
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まとめ

ハギは小花が多数咲き、枝が枝垂れる様子が魅力です。土手にもよく使われる樹木で、庭の縁取りや土止めとしても使いやすいでしょう。価格も安い樹木なので、並べて植えるのもおすすめです。日本人が古くから愛してきた樹木を育ててみてください。