マンサクの育て方

マンサク

マンサクは春一番に花を咲かせる庭木として利用されています。背丈が高くならず芳香が強い品種もあります。寒さや暑さにも強く、初心者にも育てやすいでしょう。マンサクの育て方や、庭木としておススメの品種を紹介します。

マンサクの特徴

【別名】ハマメリス
【科/属】マンサク科マンサク属
【樹高】2~6m
【種類】落葉小高木
【花期】1月~3月(品種によって違う)
【花色】白、赤、黄色
【葉形】卵形
【使い方】庭木、生花材料
【耐陰性】ややある
耐寒性】強い
【名前の由来】花が多いので豊年満作から、春真っ先に咲くなど。

マンサクは、地味な花ですが、春一番に花を咲かせます。昔の人はマンサクを見て、今年も実り豊かであるよう願いを込めて、マンサク(満作)と付けたという説があります。

マンサクは日本に自生しているだけでなく、中国や北米に自生している木です。現在ではマンサクにも種類が多く出ています。本来は10mになる小高木ですが、背丈の低い品種も登場したことで、一般の庭にも植えやすくなりました。

マンサク
マンサクの花は、1月~3月ごろまでに、どの花よりも先に咲きます。花びらは長さ約2cmの線状で、数個の花がまとまって咲くのが特徴です。前年の枝の葉のわきから出た短枝に、花が咲きます。マンサクは品種によって、白や赤い花もあります。

マンサク
マンサクの葉は、菱形状の卵形です。長さ5~10cm、左右不対象で少し歪んでいます。葉の縁には波状の荒いギザギザがあるのが特徴です。

紅葉

マンサク
マンサクは秋になると、葉が黄色や赤に紅葉します。品種によって秋の紅葉の仕方が変わってくるので、好みの品種を選んでみましょう。

マンサクは9月になると実を付けます。実は径約1cmの卵形です。表面には褐色の短い毛が密集して生えています。熟すと実が2つに割れて、中から2個の種が出てきます。

樹高

マンサクの樹高は、2~6mです。高木になるものでは、8~10mになるものもあります。狭い庭にマンサクを植える場合は、樹高が小さくなる品種を選んでください。

種類

マンサク
黄色の花で基が赤紫色になる「ニシキマンサク」があります。同じ種類で赤い花が咲く「アカバナマンサク」もあります。どちらも北海道からと東北地方の日本海側で見られる品種です。

花が黄金職で基は赤褐色になる「シナマンサク」があります。シナマンサクは芳香があり、樹高が3~7mです。中国原産で、開花時期は1~3月で早くなっています。

背が低いマンサクを選びたい場合は、「ウォーター・ビューティー」もおすすめです。日本で作られてオランダへ輸出された品種です。花は大きい黄色をしています。

ほかにも大輪の黄色の花が咲き、黄色から赤に紅葉する「ディアス」、北海道から東北地方で見られる「マルバマンサク」もあります。花が黄色で垂れ下がるように咲く「アーノルドプロミス」もマンサクの品種です。

成長速度

マンサクは成長速度がやや速くなっています。

マンサクの基礎知識

マンサク

マンサクの花言葉は?

マンサクの花言葉は、「霊感」「ひらめき」「神秘」などです。

生け花にもおすすめのマンサク

繊細で黄色い花が特徴のマンサクは、生け花にも用いられてきました。また、マンサクは葉の色が美しいので、花が咲き終わって葉だけになっても生け花に使えます。

マンサクの香りはどんな香り?

マンサク
マンサクは甘い香りが特徴ですが、芳香を楽しみたいなら香りが強いシナマンサクがおすすめです。春に花と香りを楽しませてくれます。

生垣にも使えるマンサク

同じマンサクの中でも「トキワマンサク」は生垣に使われる品種です。一般的にマンサクは落葉樹なのに対し、トキワマンサクだけは常緑性となっています。トキワマンサクは赤い花を付け、剪定にも強いので生垣に仕立てることが可能です。

マンサクの育て方

マンサク
マンサクは、寒さや暑さに強くなっています。潮風には弱いので、海が近い地域で植える場所に注意しましょう。土質は選ばないが、水はけがよい場所を選んでください。しかし、砂地のように極端に乾燥する場所では、育ちが悪くなります。

剪定

マンサクは長い枝が出たら切り詰めましょう。長い枝を11月~3月までに剪定して、短枝を多くつくるようにします。長く伸びた枝には花芽が付きません。混みあった枝を選定して風通しをよくして、不要な枝は根元から切り取ります。

害虫や病気

マンサクは病害虫に強く、ほとんど見られません。根元にテッポウムシが発生することがあるので注意してください。

肥料

マンサク
マンサクの肥料は、毎年2月に与えます。肥料は、油粕と骨粉を同量混ぜ合わせて施しましょう。

増やし方

流通しているマンサクは、取り木で増やしたものが多いです。家庭で増やす場合は、取り木をしましょう。挿し木での増やし方は成功率がよくありません。

移植や植え替え

マンサクは大木になってから移植はおこなわないほうがいいです。それ以外で移植する場合は、11月~3月までにおこないます。

マンサクの入手方法

マンサク

値段

マンサクのポット苗は、数百円から入手が可能です。大きな木になっているものは、1万円くらいから売られています。

販売先

マンサクは日本に自生しているものや、品種改良を加えたものなどが、ホームセンターや園芸店で入手できます。花色は白、黄色、赤から選びましょう。

苗木

マンサクの苗木を植え付けるとよい時期は、11月下旬~12月か、2月下旬~開花までです。堆肥をよく混ぜ合わせてから、たっぷりと水を与えてください。植え付けたときは支柱を取り付けて苗を固定しましょう。

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まとめ

庭で植えるマンサクの場合は、樹高が小さいシナマンサクや、常緑性で生垣に使うことができるベニバナマンサクが使われていることが多いようです。丈夫な木で初心者にも育てやすく、春の訪れを知らせてくれる庭木になるでしょう。